安全安心な居抜き物件とは何かを解説します

日本は、バブルが崩壊してからというもの、なかなか不景気から抜け出すことができません。不景気になることで、商売を始める人もより慎重な姿勢を貫くようになってきました。商売を始めさえすれば儲かる時代は終わったからです。儲けることができる一方で、思ったよりも儲からなかったときには再起不能になる可能性があります。
そこで、商売を始める場合にもできるだけリスクを少ない方法を選択せざるを得ません。リスクの少ない方法とは、初期費用が少ないことです。初期費用にたっぷりとお金をかけた割には全く儲からなかったということがないようにしないといけないのです。
不況になってから人々の工夫によって考え出された方法が居抜きです。居抜きとは、前の物件の借主が商売を辞めて出て行くときに、設備等をそのままにしておくことを言います。その物件のことを居抜き物件というのです。

居抜き物件のリスクを減らすには

居抜き物件は、前の店舗の設備だけでなく備品もそのまま譲り受けることができる場合があります。無償で譲り受けることも珍しくありません。例えば、前の店主がラーメン屋をしていた場合、カウンターを設置するのに数百万円かかったとしても、お店を辞める時にカウンターを持ち出しても使い道がないからです。それならば、そのまま新しいラーメン屋を開きたいという人に渡した方がお得になります。ただ、中には高価な設備もあります。冷凍庫などがそれに当たります。冷凍庫は数年利用したとしても価値はそう簡単には減りません。その場合、前の借主としては、新しい借主に有償譲渡をする契約を結ぶことがあります。
居抜き物件で有償譲渡契約を結ぶ旨の内容が盛り込まれているとすれば、その点については気にしておくべきです。

前の借主の悪い評判を引き継がないために

居抜き物件の問題点の1つに、前の借主の悪い評判を引き継いでしまう可能性があることが考えられます。居抜き物件は、大抵はカウンターや机の配置、内装などは前のお店を引き継ぎます。ですが、そうするとお客さんからすれば、前のお店が引き続き営業をしていると考えてしまうのです。もし、評判のラーメン屋で、行列ができるほどに人気があればいいですが、そうでなければ悪い噂が立っている可能性があります。前の店主は、赤字が原因でお店をたたむとすれば少なからず顧客からマイナスの評価を受けていることになります。
悪い評判を引き継がないためには、前のお店と全く違うメニューにしたり、内装もできるだけ変更するようにした方がいいでしょう。多少お金はかかりますが、それくらいのことはした方がメリットは大きいのです。